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1並びの朗読会

太宰治生誕111年の今年。

昨年から、今年朗読会を開くなら、「1」並びの日がいいなと思っていました。1月11日とか・・・?でもそれは年明けすぐで準備が間に合わない。ならば11月1日か11日・・・と思っていたのです。

 ところが、そこへコロナです!!

決まっていた仕事も全て中止かキャンセル、先の見通しが全く立たなくなりました。。。

もう今年は無理かも、と思っていた矢先、調布市のあくろす様から

「11-12月にやりませんか」とのお言葉が!!

でしたら。。ということで11月11日にお願いしました。

 

100名収容の会場に35名のお客様。広いので2メートルの間隔も取れましたし、私の前には大きな透明の衝立を用意してくださいました。そして最前列のお客様とは4メートルの距離!

おかげで、あの窮屈なマスクをせずに朗読できました。

あくろす様には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

 

このご時世なので、故郷を想うような題材を・・ということになり、あまり深く考えずに選んだのが「思い出」「故郷」の2作品でした。

しかし、稽古を始め、抜粋部分を決めると。。。二つの作品の間には20年の月日が流れてはいるものの、場面はどちらも故郷の生家であり、登場する家族もかなり重複していたのです!これは面白いと思いました。

 そこで、 太宰の略年譜や家系図などをお渡し、それを見ながら聴いていただくのはどうだろうと思いつきました。

そして不肖 私が少しだけ解説をさせていただきながら2作品を朗読するという形をとることに。それ以外は、音楽も映像も一切なしです。

あくろす様では演奏などは不可ということもあったのですが、実は音楽が入るとそこで集中が途切れてしまうこともあるため、今回は無音が良かったのです。。

 どちらも36-7分の長さの作品、しかも朗読のみ。大丈夫かしら・・という不安もありましたが、お客様は凄い集中力で聴いてくださいました。

後日のフェイスブックで会の模様をアップしてくださった、あるお客様の深い洞察とご感想に私は感動し、このシンプルなスタイルでもちゃんと伝わったのだと安堵しました・・・。

このご時世にも拘わらずお運びくださったお客様には心から感謝申し上げます。回数はまだまだ少ないと思いますが、今後もお客様に喜んでいただける朗読会を目指して精進してまいります。本当にありがとうございました!